原子爆弾とは〜注9

公開: 2019年8月12日

更新: 2019年8月xx日

注9. 中性子

地球上に存在する物質、空気や鉄など、はいくつかの元素が結合、または混ざりあってできています。空気は、酸素や二酸化炭素、酸化窒素などが混ざっています。酸素は元素です。二酸化炭素は、炭素の元素と酸素が結びついてできています。つまり、物質を細かく見ると、元素に分解できるのです。元素が物質の元であるといえます。そのそれぞれの元素をさらに細かく見ると、その中心にある原子と、その周囲を回っている電子からなっています。元素の重さは、原子の重さでほぼ決まっています。この原子をさらに細かく見ると、それは陽子と中性子が結びついています。安定している原子では、その中心にある陽子と中性子がしっかりと結びついています。似たような性質の物質(元素)でも、結びついている中性子の数が多くなると重くなります。元素の性質は、基本的に陽子の数で決まります。それは、陽子の数に釣り合うように周りをまわっている電子の数が決まるからです。ウランのように重い物質には、中性子の数の違いで、安定しているウランと不安定なウランがあります。それは、中性子の数が多すぎているウランがあるからです。そのようなウランは、自然に中性子を放出して、安定なウランに変化しようとします。この自然に放出される中性子が、放射能の原因となります。

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